メディア・ユニバーサル・デザイン

メディアユニバーサルデザイン

~すべての人に見やすく・わかりやすいメディアを~

 私たちは、日本国内に300万人ともいわれる色弱者に配慮したメディアづくりの意識啓発のために、2012年、「カラーユニバーサルデザイン講座」をスタートしました。
 その結果、幅広い層から関心が寄せられ、学生、教員、公務員、会社員などが参加し、当事者にしか見えない「色」の世界への理解を深め、その対応策について学んでいます。色弱の家族を持つ人からの参加も多く家族間であっても、理解が進んでいない現状を知り、あらためて当講座の社会的ニーズを再認識しています。

私たちはこれまでの「カラーユニバーサルデザイン講座」の実績をもとに、今後はさらにフィールドを広げ、「メディア・ユニーバーサル・デザイン」をテーマに活動を行っていきます。

 ユニバーサル(Universal)には、「普遍的な」「一般的な」という意味があり、「ユニバーサルデザイン」は、「すべての人のためのデザイン」を指し、子どもから高齢者まで、男性も女性も、障がいのある人も、文化や習慣が違う外国人も、多様な人々が利用できるようにデザインすることを意味しています。

 たとえば、加齢による視力や聴力の低下する高齢者に配慮した「デザイン」を取り入れることは、超高齢社会が加速する日本において、緊急の課題といえます。このほか、インバウンド※1による外国人の増加、ジェンダー※2の問題、マイノリティ※3への配慮など、さまざまな価値観を持つ人への配慮も必要となっています。

※1 インバウンド:観光などで海外から日本へ来ること・人々
※2 ジェンダー:生物学的な性別とは別に社会的・文化的に形成された性別で、社会で働く=男 家庭を守る=女といった分け方
※3 マイノリティ:社会的少数者、人数や差別、構造により社会的に弱い立場や集団

 多様化が進む社会において、誰にとっても見やすく、わかりやすいメディアデザインは、安全・安心・快適な社会のインフラのひとつとして、行政や企業にとって取組むべき課題となっています。そうした中で、私たちは「メディア・ユニバーサル・デザイン」に関する情報提供を通して、社会貢献をめざします。