版ズレ文字で抜け感のあるデザイン:PowerPointでチラシを作ろう

程よく着崩して隙(すき)を作ったかっちりしすぎない着こなしを「抜け感」と表現することがあります。
チラシなどに使う見出し文字でもこのような「抜け感」のあるデザインが増えてきました。

版ズレ文字とは?

版ずれ 
版ずれは多色印刷を行う際、各色の位置合わせがずれてしまう現象のこと。薄い紙を使用する場合に発生しやすい。版ずれが発生すると、画像部分のシャープさが失われたり、抜き合わせになっている文字部分に白い隙間ができたりする。とくに小さい文字が抜き合わせになっていると、少しの版ずれでも白い隙間が目立ちやすく、また読みにくくなってしまう。

MdN Design Interactive:https://www.mdn.co.jp/di/print_shop/words/%E7%89%88%E3%81%9A%E3%82%8C

本来は望ましくない印刷のエラーである「版ズレ」をうまく使い、わざと文字の輪郭と塗りつぶしの位置がずれるようにしたのが「版ズレ文字」です。
「版ズレ文字」を見出しに使用すると、軽くてカラフル、より女性的なイメージのデザインを作ることができます。

袋文字を変化させて版ズレ文字にする

オフィスソフトのPowerPointやWordでつくる袋文字(PowerPiont2013でチラシを作るウラ技その2・袋文字編)のテクニックを応用します。

テキストボックスをコピーする

版ズレ文字にするテキストボックスをコピーして複製を作ります。

先に作ったオリジナルのテキストボックスが一番下(背面)になり、後からコピーしたテキストボックスほど上(前面)になります。

文字に色をつける

軽い感じになるように、文字の色は明るい色にします。
濃い色を使うと輪郭線とのズレが判りにくくなって版ズレ文字の効果が減少してしまいます。
オリジナルのテキストボックスを選択し、メニューの描画ツール>書式>文字の塗りつぶしで色を選びます。

文字に輪郭線をつける

コピーした方(前面)のテキストボックスを選択し、メニューの描画ツール>書式>文字の輪郭で色を黒、太さを0.25~0.5pt程度にします。

次に、メニューの描画ツール>書式>文字の塗りつぶしで塗りつぶしなしにします。

文字を重ねてズラす

二つのテキストボックスを重ねていきます。

ちょうどいい程度にズレたら「グループ化」しておきましょう。

アレンジでバリエーションを増やす

フォントの種類や文字の塗りつぶしの色を変えるだけでバリエーションが増えます。

余白が少なく重たいレイアウトよりも、明るくて余白の多いレイアウトによく似合う「版ズレ文字」です。
全体のイメージに合うようにアレンジして使うと効果的です。

PowerPointだけでなくWordでも作ることができますので、ぜひ試してみてください。